《記録》死産出産レポート②入院当日~出産後

死産レポート①より続きます。

https://note.com/laivessere/n/nc50e4cc6ce87

長編になってしまった。

死産レポート②は、入院当日~ です。

私は厳密に言うと、
17週3日での後期流産。

産婦人科学会は22週以降が死産、
厚労省は妊娠4か月(12週)以降を死産、
としている違いがあるらしい。

が、12週以降の後期流産(死産)は
死胎検案書の提出やら火葬許可証をもらって
火葬しなければならないとか、
そもそも胎児の摘出方法が
通常分娩と変わらない流れで
激痛の陣痛を経て、いきんで
自力で生まなければならない…と、
なんだかフルコースでした。

だから、死産も立派なお産。

と思って、死産という名の
出産レポートを綴ります!

【8月9日】入院1日目

16:00~入院。

ホッとする間もなく
1回目の処置開始。

シャワーを本当は浴びたかったけれど、
先生の処置とのタイミングが合わず
今日と明日は我慢することに。

1回目の処置は、子宮口を拡げるための
ラミナリアという棒状ものを頸管に入れる。

金属なの?なんなの?
材質不明だったけれど、
水分を吸って大きくなる性質を利用して
子宮頸管を拡張するとのこと。


ここで、聞いてないよ事案勃発。


…入れるの、1本だけかと思ってた…


最終的にLサイズを7本。

経産婦か初産婦かによっても変わるそうです。

私は3人目だからか、ガンガンいった。

ハンマー的なもので
カンカンッカンカンッと叩いて挿入。

少し痛いかな。
鋭いような、棘が刺さる感じに近いかな…

挿入後は
ずーーーーんと重いです。

だって… 棒が7本入ってる…

でも、挿入後の痛みはほとんどなくて
ただ違和感。

人によってはそのまま痛みがついて
陣痛になるケースもあるそう。

が、私は陣痛にならなかったーーー

寝れないかも…
と思ったけど、普通に寝れました。

【8月10日】入院2日目

朝 8時頃だったと思う。
朝食後 2回目の処置開始。

今度は膣内に子宮収縮剤を直接投与して
陣痛を促します。

2~3時間毎、定期的に投与。
1日に5回が投与の限界だそうです。
それでも生まれない人もいるとか。
個人差ですね。


私は、
1回目の投与から順調に痛みが付いてきました。

うおーーー陣痛じゃ。
最初は余裕っすけどね。
くはっ、痛いっす。

上2人でも大いに役に立った
“ソフロロジー式分娩法”の、
1点を見つめ、吐く息に集中。。。というのを実践。


10時頃。

痛みがだんだん痛くなってきましたよーー
という時に、旦那さんから電話が。

茂『打ち合わせ終わったから行くね。』
私『………?!?!?!?』


驚きました。


前日までは、
どうしても打ち合わせが終わるのが
12時頃になりそうだから、
もし午前中に生まれるなら
出産に立ち会えないって言ってたのに。

まだ10時っすけど??

理由を聞いたら、
先方に急な用事ができたらしく
1時間で打ち合わせが終わったとのこと。

なんじゃそりゃ。
立ち会えるじゃん。
奇跡じゃん。

赤ちゃんがパパに会いたかったのね、と納得。

愛されやがって、パパめ。


10時半頃。

PCR検査で陰性確認を終えた旦那登場。

その頃、ちょうど痛みがピークに。

…って言っても、
今までのお産のピーク陣痛よりは全然余裕。

単に痛みが強くないだけなのか、
陣痛に慣れたのか…

胎児は死亡しているので
通常分娩でつける胎児の心拍確認用の機械がない。
その分好きな体制になりやすかったりした
ってのもあるかな。

ちなみに、点滴のルートは
通常分娩と同じく取ったまま生みます。

そうこうしているうちに
きた!この刺されるみたいな本陣痛!!!
これや、これが陣痛や!!!
そして
いきみ感も出てきた!!!

いきみ感が出てきたり破水したら
教えてくださいと言われていたので、
ナースコールをおしてもらう…


…って!!!!!!!

いきみ感!!!!

いきみ感があったと思ったら!!!!

ドゥルンっ 

ってなんか出た…

え、ちょっと待って。

まだ分娩スタイルになってない。
(LDRルームなので、陣痛~分娩が同じベッド。
いきみ感が出てきたり破水したら足を上げて
分娩スタイルになる予定だった)

しかも、今の感じは破水ではない。

でも、股の間に何かある。

確実に 今 “出た” ものが股にある…

看護師さんにそのまま伝えました。

『破水じゃないけど、確実に何か出て
それが股の間に挟まってます。』

はいはーい と看護師さん。

見てもらったら、
「どうしよ」の一言。

え?!?!?!?
なんなん、どうなってるの?!?!?
ヤバイの?!?!?!

…と思ったら、
「被膜児です」だって。

被膜児!!!!!
私知ってる、被膜児!!!!!

普通、破水した時に羊膜が破れて
そのまま出てくるんやけど、
破水せず羊膜のまま生まれるやつや…

超レア出産やん!!!

超神秘出産ともいわれてるやつ!!!!

どんな人がそんな出産するんやろーーー???
と思ってたら、
私でしたーーー!!!!

えっ、ちょ、
これも奇跡やねんけど。
ウケる。

被膜児って、破水せず羊水ごと丸っと出てくるので、
お腹の中にいる姿そのまんまで
羊水に浮かんだ姿で生まれてくれました。

ここでハッとする。


ヤバ。茂ちゃんもう見てるやん。
私が先に赤ちゃんの状態を確認して、
OKそうなら茂ちゃんも見るって言ってたのに…


でも、見ちゃったものはしょうがないし
そもそも打ち合わせが早く終わるなんて奇跡やし、
その奇跡は、この子がパパに
生まれるところを見てほしかったから
起こしたんやろうし、
パパが見なきゃ始まらんわ。

…と腹を括った、一瞬で。

そして、私も早く見たい、被膜児。

赤ちゃんはとっても浮腫んでいたので
参道を通っての出産だったら
どんな姿になっていたかわからない。

ただ、
羊膜のまま
羊水に浮かんで生まれてくれたおかげで、
ママのお腹の中にいる超絶かわいい姿を
夫婦揃ってみることができました。

可愛かった。
可愛いって思えたことが嬉しかった。



8月10日 午前10時47分
155g 17㎝ のキレイな男の子でした。

その後しばらく、
私は出産の疲れと達成感でボーっとしてた。

旦那さんは廊下で泣いていました。

赤ちゃんの写真を撮ったり
(検査してくれた病院への報告用)、
検査用の検体を採取したりの赤ちゃんの処置が終わり、
小さな白い箱に入った息子とご対面。

めっちゃ小っちゃいのに
爪も目も鼻も口もある。

人間って、命って、
ただの奇跡の塊やんって思った。

お腹がへこんだギャップに泣いたのは
その晩でした。

生んじゃったんだなーって。
同時に、もういないんだなーって。

後陣痛が痛かった。
3人目なので余計にです。
痛み止め服用。
同時に母乳止めも服用。

つわりもなくなりご飯もりもり。

赤ちゃんが小さいので
会陰切開や裂傷は無し。

【8月11日】入院3日目(退院)

朝 先生の診察。
子宮内確認。

悪露は通常分娩と同じように
1ヵ月程出ると言われました。

2週間検診も1ヵ月検診も来てねと。

退院許可が出たので
退院前にシャワーを浴びて
午前中に退院しました。

赤ちゃんは
火葬の日程が決まって
火葬当日まで産院が預かってくれるとのこと。

入院費用は、
死産でも国の出産一時金対象とのことで
そこから全てまかなえるって。

私は、保険の女性特約に入っていたので
この入院期間も保険対象。
他にも結構保険の対象になっていて驚きました。
(共済とかも確か対象になってたな)

退院後、その足で役場へ行って火葬場予約。

早く火葬してあげたかった。
早く空へ帰してあげたかった。

死産証明書を提出して
火葬の日時を予約。

翌日に火葬場を予約できました。

関係各所(近い身内)と産院に連絡。

上の子たちにも『明日お別れ会だからね』と説明。

【8月12日】火葬

火葬場に行く前に
家族そろって赤ちゃんを産院までお迎えに。

通常、地上に生まれた方が亡くなったときは
葬儀会社を手配して
葬儀会社がご遺体を自宅に運んだり
火葬場へ運んでくれる。

が、葬儀会社は名前の通り
葬儀をする会社で、
その前の段階は葬儀に付随するものなので、
葬儀を執り行わない場合は
葬儀会社を手配せず自分たちで段取りするそう。

葬儀は今のところしない予定だったので
自分たちでお迎えに行きました。

棺に入れるお花なども
葬儀会社が手配してくれる場合がほとんどなので
自分たちで用意した。

小さなブーケと、
赤ちゃんが眠る箱の中に入れてあげるお花。

服装は、全身黒っぽいけど、礼服じゃないやつにした。
それもみんなで決めればいいって。
本当に普段着の方たちもいるみたい。

火葬は、通常2時間。
今回も1.5~2時間くらいはかかるとのこと。

事前の火葬の確認の電話の際に、
『お骨を入れるケースをお持ちください』と言われていた。

けれど、助産師さんとかは
小さすぎてお骨も残らないかもって言われてる。

でもまぁ、火葬のプロが言うしな…と
念のため持参。

そして、いざ納骨。

…?!?!?!??!

めっちゃ骨残ってる…!!!

これ、頭の骨?!
あ、これは脚!

小さくてもちゃんと骨がある。

って、そんなことに感動している場合じゃなくて

お骨!

やばい、持ってきたお骨入れるケースが
誰かにいつぞや頂いた、
高級紅茶の茶葉が入ってたカンカンなんだけど…

よりによって!!

元紅茶!!!

しかも材質が缶!!!!

そのまま入れたらカサカサするやつ!!!

火葬場の人とも話をして、
ケースにティッシュを敷いて
そこに納骨しました。

あとでミニミニ骨壺買おう…
通販で。仏具屋にもあるかな…

【その後】

火葬のあと、
行ける人たちだけで
回転ずしに行って
精進落としの代わりを。

赤ちゃんの代わりにたくさん食べようってのと、
私出産お疲れってのを兼ねて。

葬儀はしないけど、位牌は作りたいと言って
ミニステージ、クリスタル位牌(戒名なしで本名を刻印)、
小さなお鈴を通販で準備。
可愛い祭壇になりました。

約2週間後。

染色体検査の結果を聞きに
大きな病院へ。

染色体検査は、費用もかかるし(7千~1万くらい)
するかしないかは自由。

私たちは、
名前を付けるために性別を知りたいという理由で
検査をお願いしていましたが、
出産したら赤ちゃんの股に立派なブツを確認できたので
検査の意味…

って思っていたけれど、
結局検査してよかったと思った。

※(本当は、性別を知るのが目的の検査ではありません)

まず、死因が確定しました。

検査前の段階だと、死因は確定できないみたい。

慈生(3男の名前)は
21番染色体が3本ある
21トリソミー。

そのまま生まれればダウン症。

ただし、
21トリソミーで
妊娠5ヵ月までの生存は1/5000。
無事生まれ出る確率は1/10,000らしい。

障がいを持って生まれることの奇跡ったら。
って素直に思った。

慈生、
あなたってば本当にすごい生命力だったね。
5ヵ月まで生きていてくれたんだね。

検査をして、死因がわかって、
もっと慈生のことが知れた気がした。

悪露は2週間程度で終わった。
生理も産後1ヵ月で再開。

やっぱり臨月まで大きくなってから生むよりもよりも
母体へのダメージは少ないみたい。

被膜児(幸帽子ともいう)で生まれたというのも
産道を傷つけず、
一番母体ダメージが少ない生まれ方らしい。

…慈生、あなたって子は本当にどこまで優しいの…

【その後②】

上の子たちは、赤ちゃんをちゃんと認識していて、
その赤ちゃんが亡くなったこともわかっているっぽい。

長男は特に
「今は4人で暮らしているけれど、赤ちゃん入れたら5人だね」
とか
「はい、これは赤ちゃんの分の手裏剣!」
とか言ってくれています。

私が「私たち家族は5人だよ」と言って聞かせたのもある。

けれど、
ことあるごとに赤ちゃんの存在を言ってくれるのが嬉しいです。

生まれたての赤ちゃんを見ることに
抵抗もありません。

羨ましい!とは思う。

ということは、私はもう一人産みたいんだ!
という、自分の望みに
『よし、もう一人生もう!俺の子どもを産んでくれ!』
という脳内イケメン彼氏で絶賛対応中。


そして、予祝だ!と思って
赤ちゃんとあらば抱く。
抱っこさせて頂く。
私がママよ~♡という気分で
他人様の赤子を全力で抱く。


産後通い始めたママヨガは
赤ちゃん連れOKなので、
予祝の宝庫です。

私がママ♡という気分で赤ちゃんを抱くので、
超絶人見知りだという赤ちゃんが
私をママだと勘違いしてか泣きません。

見よ!これが思い込みの力!!!


子どもたちに
「ママにまた赤ちゃんができると思う人~??」
と聞いたら、二人して
「はぁい♡!!!」
と答えてくれた。

見よ!これが無言の圧の力!!!

死産という経験は、
今までにないほどの悲しみと
命の尊さと
家族とともに生きられる嬉しさと
全ての命が宝だと言い切れる強さと
悲しみを少しはわかってあげられる優しさをくれました。

だから、死産できてよかったと思う。

死産という経験は、
慈生から私たちへの最高のプレゼント。

子どもは、
私たちを不幸にさせたくて途中で空に帰るのではない。
私たちの幸せだけを常に願っている。

不妊でも流産でも死産でもどんな結果でも、
その結果こそが私たちへの愛でしかない。

それが腑に落ちました。

長くなりました!

死産レポート、
お役に立てることがありましたら幸いです。

大丈夫!
あなたは絶対、大丈夫!!!

Laivessere 主宰
Lyhyk こと 宮下愛

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。





◆Lyhykからお約束◆


私のセッションは、本来の豊かさに戻ることを目的としています。セッションではその本来の姿へと戻るコツと方法をお伝えしています。ですので、占いとも違いますし、何度もくりかえしセッションを受けていただかないように導きます。

・占いません
・リピートを目指しません


安心してセッションに臨んでください!!











最近の記事

PAGE TOP